家を売りに出せば、時間はかかってもいつかは売れる。
2024年4月に一般媒介で売却活動を始めたころは、どこかでそんなふうに考えていました。
ところが、実際に売買契約までたどり着いたのは2026年2月。
約2年の間には、2件の買付申込みが入ったにもかかわらず、どちらも購入希望者側の融資が通らず成約できないという経験もしました。
特に1件では、融資の結果を待ちながら半年ほどが経過しました。
このまま待っていていいのか。
一般媒介のままでいいのか。
不動産会社を変えた方がいいのか。
売れないなら賃貸にした方がいいのか。
そして何より、
「この家、本当に売れるのだろうか……」
妻ともかなり悩みました。
最終的には一般媒介を続けながら、2025年秋に販売価格と依頼する不動産会社を見直すことにしました。
そして再スタートから数か月後。
内見された方からその日のうちに買付申込みが入り、価格交渉を経て、ようやく売買契約まで進みました。
しかも、その方がこの家を知ったきっかけは、私たちが想像していたインターネットではなく、新聞の折込みチラシでした。
この記事では、約2年間の売却活動で実際に起きたことと、その中で私たち夫婦が悩んだこと、今振り返って「ここはもっと確認しておけばよかった」と思うことまで紹介します。
- 売却したのは築20年ほどの軽量鉄骨住宅
- 最初に悩んだのは一般媒介か1社に任せるか
- 一般媒介でもREINSに登録してくれることも会社選びの理由だった
- 一般媒介でも定期的に活動報告をしてくれた
- 最初は3,000万円台前半から売却をスタート
- 2025年2月、ようやく2件の買付申込みが入った
- 買付が入っても家が売れるとは限らなかった
- 半年ほど待って「機会を逃しているのでは」と焦り始めた
- このまま売れないなら賃貸にする?
- 2025年秋、販売価格と不動産会社を見直して再スタート
- 不動産会社を変更して初めて知ったREINSの掲載状態
- 一般媒介でも売主がREINSの登録状況を確認できると後から知った
- 依頼する不動産会社を見直した後、再び内見が入った
- 2026年1月、内見したその日に買付申込みが入った
- 「今はみんなネットで家を探す」と思っていた
- 販売価格より低い買付から価格交渉へ
- 売買契約で反省|書類は事前に確認しておけばよかった
- 約2年間の不動産売却で分かった6つのこと
- 今振り返って一番難しかったのは「待つか、変えるか」の判断
売却したのは築20年ほどの軽量鉄骨住宅
私たちが売却したのは、北関東にある大手ハウスメーカー施工の住宅です。
築20年ほどの軽量鉄骨で、延床面積は120㎡台。
周辺には飲食店を中心とした商業施設があり、一戸建て住宅の売買事例があまりない地域でした。
そのため、売却を始めるにあたって、
「この家はいくらなら売れるのだろう?」
という価格設定から悩みました。
一般媒介で売却活動を始めたのは2024年4月です。
最初に悩んだのは一般媒介か1社に任せるか
不動産会社に売却をお願いするとき、最初に悩んだのが媒介契約でした。
1社に任せる方法もありますが、私たちは最終的に一般媒介を選びました。
当時の考えは比較的単純でした。
「何社かにお願いした方が、それだけ購入希望者と出会える機会も増えるのではないか」
そう考えて、地元の不動産会社を中心に複数社へ売却をお願いすることにしました。
その中には、地元の不動産会社だけでなく、リフォームも手掛けている会社もありました。
「中古住宅を購入してリフォームしたい人にも提案してもらえるのではないか」
と考えたためです。
今振り返ると、このころは「複数の会社に頼めること」をかなり重視していました。
一般媒介でもREINSに登録してくれることも会社選びの理由だった
不動産会社を選ぶ際、もう一つ私が重視していたのがREINS(レインズ)への登録でした。
REINSは、不動産会社間で物件情報を共有するための不動産流通情報システムです。
一般媒介の場合はREINSへの登録義務はありませんが、登録することはできます。
当時お願いしていた地元の不動産会社のうち1社では、一般媒介でもREINSに登録してくれるということでした。
私は、
「REINSに登録されれば、この会社だけでなく、ほかの不動産会社にも物件を見てもらえる」
と考えていました。
これも、この不動産会社へ仲介をお願いした理由の一つでした。
東日本レインズ(REINS)|国土交通大臣指定 公益財団法人 東日本不動産流通機構
一般媒介でも定期的に活動報告をしてくれた
この不動産会社からは、売却活動中に毎月、あるいは2か月ごとなど、定期的に活動状況の報告がありました。
一般のお客さんから何件問い合わせがあったのか。
不動産会社からの問い合わせは何件だったのか。
そうした状況を知ることができたので、この点については好感を持っていました。
一般媒介では、専任媒介などとは違って定期的な業務報告が義務付けられているわけではありません。
そのため、一般媒介でも定期的に状況を知らせてもらえたことは良かったと思っています。

最初は3,000万円台前半から売却をスタート
販売開始価格は、3,000万円台前半に設定しました。
周辺には一戸建て住宅の売買事例があまりありませんでした。
そのため、
「この家を気に入ってくれる人がいれば、このくらいの価格でも可能性があるのではないか」
と考えて決めた価格でした。
しかし、販売を開始した最初の月は問い合わせがありませんでした。
そこで、その後は反応を見ながら段階的に販売価格を見直していきました。
販売価格を下げると問い合わせが入り始めた
3,000万円台前半から2,000万円台後半へ価格を変更すると、一般のお客さんや不動産会社から問い合わせが入るようになりました。
その後も価格を見直し、2024年秋ごろには2,000万円台半ばまで下げました。
それでも、すぐに売却できたわけではありません。
実際の価格帯と反応を、物件を特定されない範囲でまとめると次のようになります。
| 時期 | 販売価格 | 状況 |
| 2024年4月 | 3,000万円台前半 | 問い合わせなし |
| 2024年5月 | 2,000万円台後半 | 価格見直し① 一般客・不動産会社から問い合わせ |
| 2024年8月 | 2,000万円台後半 | 価格見直し② 一般客から問い合わせ |
| 2024年10月 | 2,000万円台半ば | 価格見直し③ 問い合わせあり |
| 2025年2・3月 | 2,000万円台半ば | 2件の買付申込み |
| 2025年10月 | 2,000万円台半ば | 価格見直し④ 依頼先見直し |
| 2026年1月 | 2,000万円台半ば | 買付申込み |
| 2026年2月 | 2,000万円台前半 | 価格交渉後に売買契約 |
こうして振り返ると、販売価格を何度も見直しながらの売却活動でした。
2025年2月、ようやく2件の買付申込みが入った
売却開始から約10か月。
2025年2月、再度価格を見直さないといけないかと思っていた矢先、
ようやく2件の買付申込みが入りました。
それまで長く売却活動を続けてきたので、
「よかった、ようやく売れた!」
と思いました。
1件は、民泊と自宅として利用することを検討していた方。
もう1件は飲食店を経営されていて、将来的に自宅兼飲食店として利用することを検討していた方でした。
この2件は、それぞれ別の不動産会社を通じて入った買付申込みでした。
一般媒介で複数社にお願いしていた中で、実際に別々の会社から購入希望者が現れたことになります。
ところが、結果的には2件とも売買契約には至りませんでした。
買付が入っても家が売れるとは限らなかった
私自身、それまで不動産を売却した経験がなかったので、
「買付申込みが入れば、あとは売却に向かって進んでいく」
くらいの感覚を持っていました。
実際に経験してみると、そう単純ではありませんでした。
今回の購入希望者は、一般的な住宅ローンではなく、事業用途を含む資金調達を予定していました。
特に1件では、融資の審査だけでなく、ほかの金融機関の検討や前年の収入に関する対応などもあり、結果が出るまで半年ほど待つことになりました。
私がこれまで経験した住宅ローンの審査と比べると、
「こんなに時間がかかることがあるのか」
というのが、今回実際に経験して感じたことでした。
最終的には、どちらの購入希望者も融資が通らず、2件とも成約には至りませんでした。
半年ほど待って「機会を逃しているのでは」と焦り始めた
買付申込みが入った直後は期待していました。
「もう少し待てば融資が通るかもしれない」
そう思うと、簡単に諦めることもできません。
ところが、数か月、半年と時間が過ぎていくと、気持ちも変わってきます。
「この人に買ってもらえると嬉しいけど、待っている間に、ほかの購入希望者と出会う機会を逃しているのではないか」
そんなことも考えるようになりました。
そして結果的に融資が通らなかったときには、売却活動を始めてからかなりの時間が経っていました。
「本当にこの家は売れるのだろうか」
という焦りも出てきました。
妻とも、
「このまま一般媒介を続ける?」
「1社に任せた方がいい?」
「別の不動産会社を追加した方がいい?」
と、かなり悩みました。
このまま売れないなら賃貸にする?
売却活動が長くなる中で、
「このまま売れないのであれば、売らずに賃貸として運用する方法もあるのでは?」
という考えも出てきました。
家を所有したまま貸し出せば、家賃収入を得ることができます。
それなら無理に売却する必要はないのではないか。
妻とも話しました。
しかし、自分たちの家を実際に賃貸として持ち続けることを考えてみると、家賃収入だけを見て判断できる話ではないと感じました。
築20年ほどの家なので、今後も修繕が必要になる可能性があります。
エアコンなどの設備が故障すれば、修理や交換費用も必要になるでしょう。
さらに、賃貸として所有し続ける以上、建物の管理も必要になります。
「家賃がいくら入るか」だけではなく、「この家をこれから所有し続けることで、どのくらいの費用や管理が必要になるのか」まで考えなければならない。
私たちの場合、そこまで含めて賃貸住宅として長期間管理していくことは現実的ではない、という結論になりました。
そこで賃貸には切り替えず、売却活動を続けることにしました。
2025年秋、販売価格と不動産会社を見直して再スタート
2025年秋、もう一度売却方法を見直すことにしました。
販売価格を2,000万円台半ばに変更。
さらに一般媒介そのものは継続しながら、お願いする不動産会社の一部を入れ替えました。
それまでお願いしていた会社の一部との契約を終了し、新たに複数の不動産会社を追加しました。
「一般媒介か専任媒介か」だけではなく、「一般媒介の中でも、どの会社にお願いするかを変えてみよう」
と考えました。
不動産会社を変更して初めて知ったREINSの掲載状態
ここで、私にとってもう一つ意外なことがありました。
新しくお願いした不動産会社の担当者が、REINSに登録されている私たちの物件を確認した際、
「詳しい物件情報を確認するには、掲載元の不動産会社へ問い合わせて資料を送ってもらう必要がある状態になっています」
という趣旨の説明を受けました。
私はそれまで、
「REINSに登録されていれば、興味を持った不動産会社が必要な物件情報を確認できる」
くらいに考えていました。
そのため、この説明は意外でした。
「REINSに載せる」だけを確認して安心していた
REINSには物件情報を登録する仕組みがあり、図面を登録することもできます。
ただし、当時の私たちの物件について、具体的にどの情報や資料がどのような状態で登録されていたのかまでは、現在私の手元にある情報からすべて確認できません。
そのため、
「最初の不動産会社のREINSへの登録方法に問題があった」
という意味ではありません。
実際、最初からお願いしていた地元の不動産会社からも買付申込みは1件入っていますし、定期的に活動報告をしてもらえた点にも好感を持っていました。
ただ、新しくお願いした不動産会社から説明を受けたことで、
「REINSに登録されているかだけではなく、実際にどのような状態で登録されているのかも確認しておけばよかった」
と思いました。
そして今回、この記事を書くためにREINSについてあらためて調べてみると、一般媒介でも売主が登録状況を確認する方法があることを知りました。
一般媒介でも売主がREINSの登録状況を確認できると後から知った
当時の私は、REINSは基本的に不動産会社が利用するもので、一般媒介の売主である私たち自身が登録状況を確認する方法までは知りませんでした。
REINS自体は不動産会社専用の物件情報交換システムで、一般の人が自由に物件を検索できるものではありません。
ただし、自分が売却を依頼している物件については、媒介契約の種類に応じて登録状況を確認する方法があります。
専任媒介などでは売主用の確認画面がある
専属専任媒介・専任媒介では、REINSへの登録後に交付される登録証明書に売主用のID・パスワードなどが記載され、自分の物件の登録内容や、登録されていれば図面、取引状況などを専用画面で確認できます。
私たちと同じ一般媒介でも登録状況を問い合わせできる
私たちは一般媒介でした。
一般媒介の場合、専属専任・専任媒介のように売主用の専用画面から確認することはできません。
しかし、東日本レインズの公式サイトを確認すると、一般媒介でも機構事務局に問い合わせ、本人確認をしたうえで登録状況等について回答してもらうことが可能と案内しています。
また、一般媒介でも、物件をREINSに登録した場合は登録証明書が発行され、不動産会社から依頼主へ渡されます。東日本レインズも、登録証明書を受け取って登録内容を確認するよう案内しています。
これは売却していた当時の私は知りませんでした。
もし今、同じように一般媒介で家を売るなら、次のところまで確認すると思います。
・REINSに登録されたら登録証明書を受け取る
・登録されている内容を確認する
・分からない点は不動産会社に確認する
・必要であればREINSの機構事務局にも登録状況を問い合わせる
私の場合、「一般媒介でもREINSに登録してくれる会社を選ぶ」までは考えていたのに、「登録された後に自分でも確認する」というところまで考えていませんでした。
約2年間の不動産売却を振り返って、確認しておけばよかったと思う点の一つです。
依頼する不動産会社を見直した後、再び内見が入った
2025年秋に依頼する不動産会社を見直した後、11月には新しくお願いした会社から内見が入りました。
複数の会社からそれぞれ内見がありましたが、このときは購入にはつながりませんでした。
それでも、長期間売却活動を続けていた私たちにとっては、
「また物件を見てもらえるようになった」
という感覚がありました。
そして2026年1月。
もう1件、内見希望が入りました。
この内見が、それまでとは違う結果につながりました。
2026年1月、内見したその日に買付申込みが入った
実際に家を見てもらったところ、その日のうちに買付申込みが入りました。
長い間売却活動をしてきたので、これはかなりうれしかったです。
そして私たち夫婦にとって意外だったのが、
「この方は何を見て、この家を知ったのだろう?」
ということでした。
きっかけは、大手の不動産情報サイトではありませんでした。
最終的な購入者がこの家を知ったきっかけは、新聞の折込みチラシでした。
「今はみんなネットで家を探す」と思っていた
これは私たちにとって、かなり意外でした。
私たちはそれまで、
「今、家を探す人ならネットで検索することが多いのではないか」
と思っていました。
購入された方も、私たちと同じくらいの年代でした。
そのため、
「ネットに同じ物件が掲載されるのであれば、結局どこの不動産会社に頼んでも、それほど変わらないのでは?」
という考えも、正直なところありました。
ところが、約2年間売却活動をして、最終的に購入につながった方が物件を知ったきっかけは折込みチラシでした。
REINSもあります。
一般の人が見る不動産情報サイトもあります。
でも、それ以外の方法で物件を知る人もいる。
実際に自分たちの家を売ってみて、不動産会社が「どこに物件を掲載するか」だけでなく、「どのような方法で購入希望者へ物件を届けるのか」も確認しておけばよかったと感じました。
今回は折込みチラシが購入につながりましたが、「ネットより折込みチラシの方が家は売れやすい」という意味ではありません。あくまで私たちの売却で実際に起きた一例です。
販売価格より低い買付から価格交渉へ
買付申込みの金額は、そのときの販売価格より低い金額でした。
そこから不動産会社を通じて価格交渉を行いました。
長く売却活動を続けてきたからといって、最初に提示された買付価格をそのまま受け入れたわけではありません。
双方で条件を調整し、最終的には最初の買付価格より少し上の2,000万円台前半で合意しました。
そして2026年2月。
ようやく売買契約を結ぶことができました。
2024年4月に一般媒介で売却活動を始めてから、約2年。
途中で2件の買付申込みが入りながら売却できず、半年ほど待った結果、話がなくなることも経験しました。
それだけに、実際に契約まで進んだときは、
「ようやくここまで来た」
という気持ちが大きかったです。
売買契約で反省|書類は事前に確認しておけばよかった
価格交渉がまとまり、ようやく売買契約まで進むことができました。
ここで、今回の不動産売却でもう一つ、私たちが反省したことがあります。
それが、売買契約時に確認する書類の内容を、その場で十分に理解しないままチェックしてしまったことです。
契約当日は購入者の方と初めて顔を合わせ、不動産会社の担当者から書類の説明を受けました。
その中で建物の状態について、
「ここは大丈夫ですね?」
「雨漏りはないですね?」
といった形で確認され、該当する項目にチェックしていきました。
私たちもその場では、
「現在、雨漏りはしていない」
という認識だったため、そのままチェックしてしまいました。
帰宅後に妻が読み直して気づいた
契約を終えて自宅に戻った後、妻が書類をあらためて読み直しました。
そこで気づいたのが、雨漏りについての確認は、現在雨漏りしているかどうかだけではなく、過去の雨漏りについても確認する内容だったことです。
実は、この家では以前に雨漏りがありました。
ただし、そのときはハウスメーカーの保証期間内だったため、ハウスメーカーに対応してもらい、すでに修繕は完了していました。
修繕後も、ハウスメーカーによる保証は継続していました。
つまり、私たちが伝えるべきだったのは、
「現在は雨漏りしていない。ただし、過去に雨漏りがあり、ハウスメーカーの保証で修繕済み。その後も保証は継続している」
という内容でした。
ところが、契約当日の私たちは質問の意味をそこまで理解できておらず、「現在は雨漏りしていない」という認識で回答してしまっていました。
すぐに訂正したが、購入者の方を不安にさせてしまった
妻が気づいたため、この点については不動産会社を通じて訂正することになりました。
当然ですが、購入する側からすれば、
「契約時には雨漏りはないと聞いていたのに、過去には雨漏りがあった」
となれば、不安になると思います。
結果として、購入者の方に余計な心配をかけてしまいました。
その後、ハウスメーカーにも協力してもらい、過去の雨漏りに対してどのような修繕を行ったのか、購入者の方へ説明していただきました。
さらに現地でも立ち会って確認していただき、修繕が完了していることや、その後も保証が継続していることを一つずつ確認していきました。
こうした確認を行ったため、当初の予定より引き渡しまで1か月ほど時間はかかりました。
ただ、私たちとしては、急いで話を進めるよりも、購入者の方に実際の状況を確認してもらい、納得していただいたうえで引き渡しまで進められたことは良かったと思っています。
ただ、この件については、
「最初から書類の意味をきちんと理解して回答していれば、購入者の方を不安にさせることもなかった」
と反省しています。
次に同じ機会があるなら契約書類を事前に送ってもらう
今回の経験で私が一番感じたのは、売買契約当日に初めて書類を見て、その場の説明だけで判断しない方がよかったということです。
契約当日は、購入者との顔合わせもあります。
価格交渉を終えて「ようやく契約まで来た」という気持ちもありました。
その中で書類を順番に読み上げてもらい、その場で一つずつ確認していくと、細かい文章の意味まで十分に考えられないこともありました。
もし私がもう一度不動産を売却するなら、不動産会社に、
「契約当日に確認する書類を、できれば事前に送ってください。一度自宅で内容を確認してから契約に臨みたいです」
とお願いすると思います。
そして、現在の状態だけではなく、過去の修繕履歴や不具合について質問されている項目がないかも確認します。
分からない表現があれば、契約前に不動産会社へ確認します。
今回の場合、過去の雨漏りそのものはハウスメーカーに修繕してもらっており、その事実を隠そうとしたわけではありません。
それでも、書類の意味を十分理解せずにチェックしたことで、結果として購入者の方を不安にさせてしまいました。
これは今回の不動産売却で、私たちが反省していることの一つです。
約2年間の不動産売却で分かった6つのこと
ここからは、約2年間の売却活動を経験して、私自身が感じたことをまとめます。
買付申込みが入っても売却が決まったわけではない
買付が2件入ったときは、
「これで売却できる」
と思いました。
しかし、購入希望者側の融資が通らなければ、売買契約まで進まないことがあります。
私たちの場合、2件とも融資が通らず白紙になりました。
「買付が入った=売れた」ではありませんでした。
待ち続けることにも不安があった
購入希望者がいると、
「あと少し待てば」
と思います。
一方で、時間が長くなれば、
「その間に別の購入希望者と出会う機会を逃しているのでは?」
という不安も出てきました。
今回の売却では、この判断がかなり難しかったです。
「売れないなら賃貸」も私たちには簡単ではなかった
売れなければ貸せばいい。
売却が長引く中で、私たちも一度は考えました。
しかし、築20年ほどの家を所有し続けるのであれば、家賃収入だけでなく、今後の修繕、エアコンなどの設備交換、管理についても考える必要があります。
私たちの場合は、そこまで含めて考えた結果、賃貸として持ち続けるより、売却活動を続けることにしました。
一般媒介なら「何社に頼むか」だけではなかった
私たちは、
「複数社に頼めば、購入希望者と出会える機会が増えるのでは」
と考えて一般媒介を選びました。
実際に別々の不動産会社から買付が入ったので、複数社に依頼したことが購入希望者との接点になった面もありました。
一方で約2年間経験してみると、
・どの会社に頼むのか
・REINSにどのような情報が登録されているのか
・一般向けの不動産サイト以外にどのような販売活動をするのか
・問い合わせや内見の状況をどのように報告してくれるのか
こうしたところも見ておけばよかったと思います。
最終的に購入者とつながったのは折込みチラシだった
これは今回、一番予想していなかったことかもしれません。
「今はネットで家を探す人が多いだろう」
と思っていた私たちにとって、最終的な購入者が折込みチラシで物件を知ったことは意外でした。
今振り返ると、不動産会社へ依頼するとき、
「ネットにはどこへ掲載しますか?」だけではなく、「ほかには、どんな方法で購入希望者を探しますか?」
と聞いてみてもよかったと思っています。
契約書類は「その場で説明を聞けば大丈夫」と考えない
売買契約では、建物の状態について確認する書類の意味を十分理解しないまま回答してしまい、後から訂正することになりました。
幸い、過去の雨漏りはハウスメーカーで修繕済みで、工事内容についても説明してもらうことができましたが、購入者の方を不安にさせてしまいました。
この経験から、もし次に同じ機会があるなら、契約書類をできるだけ事前に受け取り、夫婦で内容を確認してから契約当日を迎えたいと思います。
今振り返って一番難しかったのは「待つか、変えるか」の判断
約2年間の売却活動を振り返ると、一番難しかったのは販売価格を決めることだけではありませんでした。
「今の方法でもう少し待つのか。それとも何かを変えるのか」
この判断だったと思います。
買付が入れば期待します。融資審査中と言われれば、もう少し待ちたくなります。
でも、その間にも時間は過ぎていきます。
私たちも妻と何度も話し、一般媒介を続けるのか、不動産会社を変えるのか、価格を見直すのか、それとも賃貸にするのかを考えました。
最終的には一般媒介を続けながら、販売価格と依頼する不動産会社を見直しました。
その後、最終的な購入者との接点が生まれました。
もちろん、「不動産会社を変えたから売れた」とまでは言えません。
価格、タイミング、購入された方の条件など、いくつもの要素が重なった結果だと思います。
ただ、売れない状態が長く続いたときに、同じ方法を続けるだけではなく、一度販売方法を見直したことは、私たちにとって一つの転機になりました。
家がなかなか売れずに悩んでいる方や、買付が入ったのに話が進まず悩んでいる方に、約2年間売却活動を続けた一例として参考になればと思います。


