気密施工④|壁の気密シートを縦張りから横張りへ変更した理由

タマホーム新築時に施主が壁へ気密シートを施工している様子家づくり・気密施工

タマホーム新築時に自分で行った気密施工。

床や窓まわりの施工に続いて、今回は壁の気密シート施工です。

我が家では、袋入り断熱材が施工された壁の室内側から、ウルトの気密シートを追加で施工しました。

施工方法を事前に調べ、最初は「縦張り」で始めました。しかし、実際に自分たちで施工してみると想像以上に大変でした。

そこで途中から「横張り」に変更。

結果として、私の場合は横張りに変更したことで作業工数が大きく減りました。

この記事では、なぜ最初に縦張りを選んだのか、実際に施工して何が大変だったのか、横張りへ変更してどう変わったのかを、建築中に撮影した写真とともに紹介します。

今回の施工について

施工難易度(横張り):★★★☆☆(やや難しい)
縦張りをした場合:★★★★☆(難しい)
作業人数:初日は妻と2人、その後は基本的に1人
施工場所:1階・2階・屋根裏部屋
使用した気密シート:ウルトの気密シート
主な使用道具:タッカー、ハサミ、脚立、気密テープなど

※難易度は、施工経験のなかった私が実際に自宅で施工したときの個人的な評価です。高所作業や大工さんの工程との調整なども含めています。

壁にウルトの気密シートを施主施工した

窓まわりの処理に続いて、壁の気密シート施工を進めました。

我が家では、壁に袋入り断熱材が施工された状態の室内側から、ウルトの気密シートを追加で施工していきました。

使用した気密シートと購入記録

使用したのは、ウルト(WÜRTH)の「ウートップ SDヴァリオ ツヴァイ 1.5×50m」です。

  • 商品名:ウートップ SDヴァリオ ツヴァイ
  • サイズ:1.5×50m
  • 購入数量:3本
  • 購入価格:1本23,753円
  • 購入金額:3本合計71,259円

この購入数量と金額は、壁だけでなく家全体の気密施工に使うために購入した記録です。壁施工だけで実際に何本使用したかは記録していません。

気密シートの施工方法について事前に調べたところ、縦方向に張る方法と横方向に張る方法があることを知りました。

YouTubeの施工動画なども参考にしながら、自分なりに施工方法を考え、まずは縦張りから始めることにしました。

最初に気密シートを縦張りにした理由

最初に縦張りを選んだのには、自分なりの理由がありました。

壁を見ると、縦方向には柱が何本もあります。

そのため、柱の位置で気密シート同士を重ね、タッカーで固定してから、その部分を気密テープでしっかり処理すれば、空気が通りにくくなり、気密を取りやすいのではないかと考えました。

つまり当時の私は、作業のしやすさよりも、

「どう張れば気密をしっかり取れそうか」

ということを考えて縦張りを選びました。

ところが、実際に自分たちで施工してみると、縦張りは施工経験のない私には想像以上に大変でした。

タマホーム新築で施主が壁の気密シートを縦張り施工している様子
最初は気密シートを縦張りで施工しました。長いシートの位置を合わせながら固定していく作業は、実際にやってみると想像以上に大変でした。

実際に縦張りすると想像以上に大変だった

気密シート施工の初日は、妻と2人で作業しました。

縦張りでは、壁の高さに合わせて長くカットした気密シートを扱います。

まずシートの上側を持って脚立に上がり、天井付近で位置を合わせてタッカーで固定します。

その後、脚立から降り、シートの位置やたるみを確認しながら下までピンと張り、床側を固定します。

1枚終わったら、次の気密シートを重ねて、また同じ作業です。

脚立の上り下りを何度も繰り返した

実際の作業は、

脚立に上る → 上側をタッカーで固定 → 降りる → シートをピンと張る → 下側を固定 → 次のシートを施工

という繰り返しになりました。

さらに、縦張りでは壁の高さに合わせてシートを現場でカットする回数も多くなります。

施工前に想像していた以上に、脚立の上り下りやシートのカットに時間がかかりました。

シート同士の継ぎ目も一つずつ処理

私が施工した縦張りでは、シートを横方向へ少しずつ重ねながら施工しました。

そのため、シート同士の縦方向の継ぎ目が何か所もできます。

その継ぎ目についても、気密が途切れないように気密テープで一つずつ処理しました。

シートを張るだけでなく、その後の継ぎ目処理まで必要になるため、家全体をこの方法で続けるのはかなり大変だと感じるようになりました。

壁にウルトの気密シートを縦張りで施工した状態
ウルトの気密シートを縦方向に施工した状態。シート同士の縦方向の継ぎ目も気密テープで処理しました。

途中から横張りへ変更|作業工数が大きく減った

何か所か縦張りで施工したところで、

「この方法を家全体で続けるのは大変だ」

と感じました。

そこで途中から、気密シートを横方向に張る方法へ変更しました。

私の場合、この変更によって作業工数が大きく減りました。

横張りでは、縦張りのように1枚施工するたびに脚立に上がり、天井付近を固定してから床まで下りて施工する作業を何度も繰り返す必要がなくなりました。

また、壁の高さに合わせてシートを何度も現場でカットする回数も減りました。

実際に縦張りと横張りの両方を自分で施工してみて、DIYで行う私には横張りの方が圧倒的に作業を進めやすかったです。

今振り返ると、最初に縦張りを選んだことは、今回の気密施工での一つの失敗だったと思います。

ただ、実際に縦張りを経験したからこそ、横張りに変えたときの作業性の違いも実感できました。

壁の気密シートを縦張りと横張りで施工した違いを示す模式図
タマホーム新築で壁の気密シートを横張り施工した状態
途中から気密シートを横張りへ変更しました。実際に縦張りと横張りの両方を施工し、私には横張りの方が作業しやすく感じました。

縦張りと横張りの施工難易度を比較

実際に両方を施工した私の感覚では、難易度にはかなり差がありました。

施工方法施工難易度実際に施工した感想
縦張り★★★★☆(難しい)脚立の上り下り、位置合わせ、シートのカットなどが多く大変
横張り★★★☆☆(やや難しい)作業工数が減り、慣れてからは一人でも施工できた

※あくまでDIY経験のなかった私自身が施工したときの評価です。

横張りも決して「簡単」というわけではありません。

壁全面への施工に加えて、入隅や窓、高所などもあります。また、新築工事中の施主施工では、大工さんの工程との調整も必要でした。

そのため、今回のシリーズでは横張りの壁気密シート施工を★★★☆☆(やや難しい)としました。

最初は妻と2人、慣れてからは基本的に1人で施工

施工初日は妻と2人で作業しました。

最初は気密シートの扱いにも慣れていなかったため、2人で位置を確認しながら施工しました。

その後、作業に慣れてからは基本的に私一人で進め、必要なところで妻に手伝ってもらう形になりました。

また、家全体を一度に施工したわけではありません。

大工さんの工事の進み具合を見ながら、

1階 → 2階 → 屋根裏部屋

と、施工できる場所を何日かに分けて進めました。

ここで意外と難しかったのが、大工さんの工程と自分の気密施工の段取りを合わせることでした。

大工さんの工程に合わせて仕事前や仕事後にも施工

今回の施主施工で大変だったのは、施工方法だけではありませんでした。

新築工事中に行うため、大工さんの作業の進み具合に合わせて、自分の施工を終わらせる必要があります。

休日にまとめて作業できればよいのですが、工事はその間も進んでいきます。

そのため休日以外は、朝、仕事へ行く前に現場へ行き、大工さんが来る前に施工することもありました。

仕事が終わった後に現場へ行き、続きを施工することもありました。

夜の施工ではライトも持ち込んだ

仕事が終わってから施工すると、途中で外が暗くなります。

建築中の室内も暗くなるため、夜の作業ではライトを持ち込んで施工しました。

ただ、夜なら何時まででも作業できるわけではありません。

タッカーを使う作業などもあるため、あまり遅い時間まで続けると近所迷惑になります。

そのため、

「大工さんの次の工程までにどこまで終わらせる必要があるか」
「仕事の前後でどこまで施工できるか」
「近所に迷惑にならない時間までに終えられるか」

ということも考えながら施工しました。

実際にやってみると、施主施工では施工方法を覚えるだけでなく、現場の工程と仕事・休日を合わせる段取りも重要だと感じました。

ウルトの気密シートで使いやすいと感じたところ

今回使ったウルトの気密シートは、実際に施工してみて扱いやすいと感じる部分もありました。

特に便利だったのが、シートに入っている点線です。

必要な長さにカットするとき、点線を目印にしてハサミを入れることで、施工経験のない私でも比較的まっすぐ切ることができました。

また、シート自体にもある程度しっかりとした厚みがあり、施工中も扱いやすいと感じました。

気密シートの継ぎ目を気密テープで処理

気密シートを張った後は、シート同士の重なり部分も処理しました。

私が使用したのは、アルミ製の気密テープと両面ブチルテープです。

両面ブチルテープには「Nitto No.6922」を使用しました。

家全体を施工するとなるとテープを想像以上に使うため、私はメルカリでNitto No.6922を9個、4,000円で購入して使用しました。

施工場所ごとに厳密な使い分けルールを決めていたわけではありません。

当時の私が「ここは特にしっかり気密処理しておきたい」と感じた部分には、アルミ製の気密テープを使うことが多かったです。

実際に家全体を施工してみると、気密テープはかなりの量が必要になりました。

壁の気密シートは床面まで伸ばして重ねた

壁の気密シートを施工するときは、壁だけでシートを終わらせず、床面まで伸ばして施工しました。

我が家では、壁の気密シートを床面に10cm以上重ねるようにして施工しました。

壁の気密シートを床面まで伸ばして10cm以上重ねた施工を示す模式図

この10cm以上という寸法は、我が家で実際に施工したときに確保した重なりです。一般的な施工基準として紹介しているものではありません。

壁の気密シート施工を終えて分かったこと

  • 最初は気密を取りやすいと考えて縦張りを選んだ
  • 縦張りは脚立の上り下り、位置合わせ、シートのカットに時間がかかった
  • 途中から横張りへ変更すると、私の場合は作業工数が大きく減った
  • 縦張りの難易度は★★★★☆(難しい)
  • 横張りの難易度は★★★☆☆(やや難しい)
  • 壁の気密シートは床面まで伸ばし、我が家では10cm以上重ねて施工した
  • 施工初日は妻と2人で、その後は主に1人で施工した
  • 1階、2階、屋根裏部屋を、大工さんの工程に合わせて何日かに分けて施工した
  • 仕事前や仕事後にも現場へ行き、夜はライトと作業音に注意した

今振り返ると、最初から横張りにしていれば作業時間を減らせたと思います。一方で、実際に両方の方法を試したことで、私には横張りの方が進めやすいことが分かりました。

この施工だけで気密性能が決まったわけではありません。この施工を含む一連の気密施工後、家全体を測定した結果はC値1.1cm²/m²でした。 家全体の気密測定記録で測定時期と結果を紹介しています。

前後の施工記録と気密施工の全体像

壁の気密シート施工より前に行った窓枠まわりの作業は、次の記事にまとめています。

床・窓・壁・天井・コンセント・配管など、施主施工した気密施工の全体像と気密測定の結果は、柱記事で紹介しています。

次の記事では、コンセントや電気配線など、気密シートを貫通する部分の施工を紹介します。

この記事は、私がタマホームで自宅を建てた際に行った施主施工の記録です。タマホーム全体の標準仕様や現在の施工方法を示すものではありません。建築時期、地域、支店、建物の仕様などによって施工方法が異なる可能性があります。また、高所作業や電動工具を使用する作業は、無理をせず施工会社や現場の専門職へ相談してください。
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